NKHまれの高志(たかし)は、場面緘黙(かんもく)?
NHK朝の連ドラ「まれ」に登場する二木高志(ふたき たかし)は、主人公(ヒロイン)津村希(つむら まれ)の同級生で友人です。
ドラマの中のたかしは、無口で何もしゃべりません。
たかしを演じる俳優は、ロックバンド黒猫チェルシーのヴォーカル渡辺大知(わたなべ だいち)です。曖昧に表情や仕草で演じています。まったくセリフもなく難しい役どころで「みのり」がたかしの気持ちを「代弁」するため無口でもストーリーがなりたちます。
たかしが、無口で話さないのは、場面緘黙症だから?
メガネをかけた独特の存在感を放つ高志役。彼は、ドラマの中で一言も話しません。みのり演じる門脇麦が高志の通訳をするだけで台詞そのものが割り当てられていないようで、彼の台詞がないにも関わらずスゴイ演技力だな〜と思います。
希との恋愛関係が気になる山崎賢人演じる圭太、アイドルを目指す一子役の清水富美加など個性豊かな役者がそろう中、セリフが無いのに印象的な高志。
ドラマの中でたかしは、無口なのにプロのロックミュージシャンを目指すという設定です。初めてのセリフは、言葉を話すのではなくハスキーな歌声を披露したため視聴者は、ビックリしたと思います。
私も驚きました。声が出せないわけではない言語障害でもないのに、特定の場所では、一言も声を発することができないのは、「場面緘黙症」の人に見られる特徴だからです。特定の場所で話すことが出来ない「かんもく」は、内気だからとかおとなしい性格とか人見知りとかそういった言葉じゃ片付けられないよな・・・と思うわけです。
まれの登場人物たかし(高志)がしゃべらない理由
本物(リアル)な渡辺大知さんは、楽しく良く話す人ですが、まれの登場人物高志(たかし)は、何もしゃべろうとしません。喋らない高志の通訳をしているのが、門脇麦演じる寺岡みのり。
今までドラマや映画でまったく話さない役というのは、少なかった思います。劇中話さない役といえば「フランケンシュタイン」を演じたボリス・カーロフぐらいしか思い出しません。(笑)役者にとって台詞が無いのに何かを伝えるというのは、すごく難しいことなんだと思います。高志が、ドラマの中で突然歌って視聴者の度肝を抜きましたが、あの場面を見て分かる分かると膝を叩いたのは、全国に0.02 %しかいない緘黙の人たちだったんじゃないだろうか?
表現できないわけではない、話したり歌ったりできるんだよ、本当は。
それは、まるで今までの感情を爆発させるような魂の歌声・・でもドラマを見ながら感情を閉じ込めとじこめ発散させるところは、場面緘黙っぽいんですよね?緘黙症は、ただの恥かしがり屋ではありません。家でも保育園・学校でも普通に話したいと思っていてもどうしても声が出ないんです。でも心の中では、すごくいろいろなことを表現したくて考えているものなんですよね。
たかしは、まれがパティシエ修行のため訪れた横浜で再会することになるのですが、横浜中華街の「天中殺」で働いているもののセリフは、ありません。ジェスチャーとギターをかきならしているだけで、やっぱり緘黙(かんもく)という設定なんだと思います。ドラマの中で、たかしがどうなっていくか主役のまれより注目したいno1です。
とてもシャイでめったに言葉を発さないが、優しい性格で希たちのことを見守っている不思議な存在。普段はその表情やしぐさをみのりが読み取り、他の人に“通訳”してくれる。高校卒業後、進学した東京で突然バンド活動を始め、見かけに似合わぬ激しいボーカルを披露し、希たちを驚かす。
ドラマで歌った歌「また会おう」は、たかし役渡辺大知さんによる作詞作曲
ドラマで歌った歌「また会おう」は、渡辺大知さんによる作詞作曲「一難伝えたい気持ちは、いつも青い空のなか」と言うフレーズが、いかにも緘黙の人の表現っぽい気がしました。NHK連続テレビ小説「まれ」オリジナルサウンドトラックの中には、収録されていないようです。残念。
渡辺大知さんもスタジオパークからこんにちはで「たかしの歌は普段よくしゃべらないやつも心の中では、たくさんいろいろなこと感じているし考えているし歌だったら表現できるしあふれ出てくるし普段いえないことをいうということが大事。歌だったらふだんいえないことをいえる」と話していました。
たかし役は、黒猫チェルシーヴォーカルの渡辺大知(わたなべ だいち)さん
まれの登場人物、高志(たかし)役は、黒猫チェルシーヴォーカルの渡辺大知(わたなべ だいち)さんです。2009年3月、映画『色即ぜねれいしょん』で演技未経験ながら2000人の中から主役に選ばれ日本アカデミー賞を受賞。NHK『カーネーション』にも出演。忌野清志郎『トランジスタ・ラジオ』にも出演しています。こんな音楽です↓↓
All de Fashion/黒猫チェルシー