お父さん お母さんの過保護や愛情不足が原因ではない

過保護や愛情不足だから緘動や緘黙になるの?

緘動と緘黙

かんもくだった私は、自分の思いや考えが、ちゃんと持っています。ただそれを表現するのが苦手でした。ただ無口で内気な性格ではかたづけられません。固まったように体が動かせなくなる緘動(かんどう)になったときも
どうしたらいいか心の中は、軽くパニック状態になっていました。

 

日本では、心因性の情緒障害と考えれ親の愛情不足や過保護が原因と思われている方も多いようです。しかし海外では、小児期の不安障害と考えられており自分が話す様子を見られることに対し恐れや不安を感じるという考え方が主流になっているようです。

 

親が心配症だったから、過保護だったからというのは関係ない気がします。とにかく「家」と「外」で自然に話すことができたりできなくなったりするのです。

 

  • 情緒障害・・情緒のあらわれ方が偏っており自分の意志でコントロールできません
  • 不安障害・・過剰な心配や恐怖を抱きやすい気質で遺伝的要因と考えられています。

不安になりやすい生まれつきの気質や性格がベースになっており複合的な要因が影響していると考えれます。

家庭訪問や個別懇談で必ずいわれる「愛情不足」ということば。

個別懇談

子供に何かあると家庭訪問や個別懇談で必ずいわれる「愛情不足」ということば。うちの母親も言われていました。「お母さんのお仕事が忙しくて愛情不足なんじゃないでしょうか」兄に対しても私に対しても、です。

 

朝から晩まで自営の両親は、仕事をしながら3人の子育てをしていました。比重からいったら仕事9割子供1割の割合だったと思います。子どもと接する時間も、少なかったし料理も手抜き。遠足の弁当も簡単なものでした。

 

ただお金だけは、あったみたいで愛情をお金に換算するような部分は、ありました。遠足のお菓子もうちだけ2000円とか(笑)母は、いっしょに買い物に行ってやれないから・・といつもそんなかんじでした。少ない時間の中で私に愛情を注いでいたようです。とにかく何かに追い立てられるように1年中働いていたし子供から見て「働き者だな」と思った記憶しかありません。

 

母親は、(私は、話せない、兄は、勉強ができない・・など)子供が先生に迷惑をかけて申し分けないという思いに対して無遠慮に厳しく責め立てる先生に対して自分をダメ母と責めることもなく悩むこともなく落ち込むこともなく毎日放任のまま過ごしていました。ただ子供と接する時間が長いから愛情をかけているとうものでもないし、子供を育てるために必死に働く姿を見せてくれたのは、良かったと思っているんですよね。

 

愛情不足という言葉で片付けられてしまうことが多い子育てですが、緘黙だった私本人(子供の立場)からするともっと愛情をかけてほしいとか親の愛情に対して飢えていたという気持ちがありません。だから緘黙症のお子様をお持ちの保護者の方には、「自分のせい」と悩んでほしくありません。学校や保育園も親のせいだと親を責めないでほしいです。それより緘黙の子供にために一緒に考えていきましょうというスタンスでいてくれたら良いなぁと思います。


話す力や理解する力はあっても声が出せない選択性緘黙

ブランコ

選択性緘黙症(ばめんかんもく)の子は、話す力や理解する力があっても状況によって声が出づらくなります。幼稚園や学校、社会的な場面や特定の状況になると、緊張や不安のために声が出にくくなります。

 

もし会話ができない声が出ない場面緘黙の子がいたら、わざと黙っているわけではないことを理解してください

 

会話はできませんが、相手のいうことは理解できます。イエス・ノーで答えられる質問をしてもらえると助かります。うなづいたり首を横に振ることができるような質問をしてもらえると助かります。場所や人に慣れるまでに時間がかかりますが、人見知りや内気な性格や極度の引っ込み思案というわけではありません。

 

 


わざと黙っているのではありません。

こども

相手の言ったことに対し反応に時間がかかることがありますが、わざと黙っているのではありません。

 

学校や保育園(幼稚園)では、話さない(話せない)のですが家では普通に会話できます。耳も聞こえています。だから「しゃべれ」とか「暗い」「声だせば?」ということばに反撃できないもののとても傷ついています。

 

意図的に声を出さないのではなく話そうと思ってもまったく声が出ないし出せないことをわかって欲しいです。「どうしよう」と焦った気持ちでいますが、最初の一声は、何ヶ月経っても何年経っても出てこないのです。小さいころに入園や入学を機に発症しやすい緘黙ですが間違った対応をつづけると家庭でも話せなくなる全緘黙になることもあるのでそういうお子様をお持ちの保護者の方は、適切な対応をしなければいけません。


そのうち治るだろうと安易に考えないでください

貝

当事者だからいえることですが、かんもくの子に対してそのうち治るだろうと安易に考えないでください。いつか治ると思って見過ごしていたら小学校になっても中学校になっても治らず不登校から引きこもりになる子も珍しくありません。

 

保護者は、かんもくの子どもをたちを見守るだけでなく学校や先生と一緒に理解しなければいけません。家では、うるさいくらいしゃべるのに反応もしないし声も出そうとしない場面緘黙。

 

どうして幼稚園や学校ではしゃべれないのか親から見た子供たちの特徴は「おとなしい子」「内気な性格」と違うことを


場面緘黙症のお子様のために親や先生ができること

もしあなたのお子様が緘黙(かんもく)症だったら本人も親さんも辛い思いをされていることでしょう。 幼児が発症しやすいかんもくしょうは、子供のころの適切な対応で治ります
家では、普通に話せるのに保育園や学校で声を発することができない苦しみは、当事者(本人)しかわからない悩みです。 お友達が話しかけても首を縦か横に振るかジェスチャーで伝えなけれなならない苦しみ。おしゃべりの輪の中にはいっていけない悲しみ、人に話す姿を見られたり聞かれることへの強い抵抗。大人になりコミニケーションが上手くつくれないため日常生活にも大きな支障となります。
保護者や教員の方が、正しく緘黙症を理解され対応されることが症状を改善する近道です。

あがり症や吃音の対応の仕方が参考になります。

吃音(どもり)改善あがり症克服