早期対応し幼児期で症状を改善させる
大人になれば自然に治るわけではありません。幼児期や成長期に発生しやすい緘黙症は、早期対応で小さいうちに改善させることができます。場合によっては、中学生になっても高校生になっても大学生になっても、ずっと話せないままの子がいます。
家の中では、話せるのに家族以外の前では話せなくなる
場面緘黙症は、口や耳に障害や問題があるわけでは、ありません。家の中では、普通に話せるのに家族以外の前では、まったく話せなくなります。
特定の場所に行くと口がきけなくなります。保護者の多くは、原因探しに躍起になります。病院や専門医に診てもらい診断名がつけられても症状が改善できるわけでは、ありません。
保護者も担任の教師もいつになったら治るのか?克服できるのか?と人前で話せるゴールにばかりシフトしますが、本人も「自分が変われるかも知れない」「変わりたい」と思っているので学校や家庭での支援は、大切です。本人が、勇気を踏み出したときに大きく一歩進める場合もあるので忍耐強く支えていくことが大切です。
早期対応による支援で大人になるまで長引かせない
選択性緘黙症は、コミニケーション障害や自閉症、統合失調症とは、違います。特定の場所や特定の人の前だけで話せなくなる状態が、1ヶ月以上続きます。単なる内弁慶でも恥かしがり屋でもありません。早期対応による支援で幼児期のうちに症状を改善させ大人になるまで長引かせないことが大切です。
他人と話すことが苦手というレベルとは、まったく違います。
入園や入学が、場面緘黙のきっかけとなり発症することが、多いようです。緘黙の子どもは、先生やお友達と話せないだけで問題行動は、見られません。人見知りなら時間が経てば慣れて話せるようになるの対し、緘黙児は、慣れても言葉が、出せません。
学校では、話せないだけで、課題を与えれば、まじめにこなし叱られる要素は、ほとんど見当たらず友達や周囲への影響力は、見られません。そのため教師は、放置や、無視無関心となり的確な配慮やサポートがされないことも多いようです。
学校の先生や周りの理解で一歩踏み出せることもあります。
学校の先生や周りの理解で一歩踏み出せることもあります。
保育園や学校が、嫌いなわけでも集団行動が苦手なわけでもありません。そのため普通に登園登校できます。表情、目線、うなずきやジェスチャーでやりとりが多少できる子もいます。
「感情」を表に出すのが苦手だったりぎこちない言動も見られますが、知能に遅れがあって話せないわけではありません。昔は、今のように情報がなく私の親も、緘黙の子を育てる上で悩みばかりだったと思います。
他への影響力が少ない緘黙児は、的確な配慮やサポートがされていないのが現状です。先生や周りの理解によって一歩踏み出せるきっかけにつながります。
正しい理解と対応が大切
かんもくのお子様が、家で話しているように学校でも話せるようになる日がきたら保護者の方も安心だと思います。でも最終ゴールではありません。みんなの前でも普通の子と同じように話すことができたらお子様の社会も変わり始めますが、焦ったりプレッシャーをかけると親子ともども辛くなります。
正しく理解し対応してくださいね。
<<場面緘黙を理解する本>>
学校が変わるたびに自分自身の殻を脱いでいった
高校のときの話です。私は、あいかわらず、家では、話せるのに学校では、自分自身をさらけ出せないでいました。でも保育園や小学校のときのように、一言もしゃべれない状態からは、大きく一歩を踏み出していました。
保育園幼稚園の頃は、引っ越しを繰り返したため、園を何回も変わったことも緘黙に影響していたのかもしれませんが、小学校に入学中学校に入学高校に入学という段階でめまぐるしくクラスメートが、変わっていくことは、私にとっては、好都合でした。自分自身の殻を脱ぎ捨てるきっかけとなりました。
過去の自分を知る人がいない環境というのが、私にとっては、心地良く感じら進学や進級でリセットできる!と思うようになりました。あいかわらず声や話し方には、コンプレックスがあり電話の応対は、苦手ですが、随分改善できました。
話は、前後しますが、私は、高校時代、3年間書記の仕事をしていました。「〇ちゃん字が上手〇ちゃん読みやすい」といわれたことで自信をつけたのです。同じようにおとなしくて絵が得意な友人が、わかりやすくイラストを描き黒板に連絡事項を伝えるという・・会話がうまくできなくてもちゃんと自分を表現出来る場所があることを忘れないでください。
学校でのプレゼンテーション私の役割は、差し棒係でした。でもそれで、県大会にまで行ったのですから、緘黙でコンプレックスだらけの私でも光を見いだせたのです。