小児(児童)におけるうつ病のサイン
思考と行動に変化が生じやすい10代。失恋や友達との喧嘩。受験の失敗、試験(テスト)の成績悪かった、日常生活でショックなことが起こった、そんなときは、誰でも悲しく塞ぎこんだ気持ちになります。鬱病は、その状態が長く続いてしまうもので本人は、自分を責め1人で苦しみ続けます。家族に相談しても本当の気持ちは誰にも理解してもらえません。
日本人の約15人に1人は、一生のうちに一度は、鬱病を発症するといわれており再発しやすい病気です。絶対に治らない病気ではありませんが落ち込んでいるときは、ネガティブな思考にとらわれていき浮かび上がることができません。カウンセリングやクリニックに通えば通うほど自信を喪失し悪化する気さえしてきます。
内閣府の自殺者の年齢調査では、60代・40代・50代・70代の順で女性よりも男性の方が自殺する割合が高いことがわかっています。男子の自殺の原因は、「学業不振」「進路」「うつ病」。女子は「うつ病」、「精神疾患」、「統合失調症」が自殺の引き金となるようです。学校に行けない行かないのではなく鬱病が原因だったということは珍しくありません。間違った対処法にならないよう気をつけたいところです。
鬱病は増えています。学校に行きたくないと学校に通えなくなった子供が「鬱」や「双極性障害(躁うつ病)」が原因だったと後から気付くことはよくある話なんです。
鬱病は、大人だけが発症する病気ではなく小学生でも中学生でもあり「小児うつ病」と診断名もあります。気分が落ち込んでいる。楽しく過ごせない。眠れない・・これらの症状にあてはまるかどうかで鬱病かそうでないか診断されます。
子供が鬱病だとわかった親は、「何が原因か思い当たらない」「どうすれば良くなるのかわからない」「どうしたら鬱病から抜けられるんだろう」「このまま治らないのではないか」「いつ良くなるんだろう」「何が悪かったんだろう」「もしかして自分の育て方が間違っていたの」と不安になります。小児うつの患者数は、年々増える一方です。ただ大人と子供の違いは、大人のように薬を与えるだけでなく悩みとなっている要因を取りのぞくことや環境を変えることで改善することもあるのです。環境に適応すれば治りやすいのが子供の鬱。症状は良くなったり悪くなったりを繰り返しながら登校が強いストレスになることもあります。心理面が腹痛や頭痛などカラダにも影響を及ぼすこともあるので子供の心に寄り添うことが大切です。
うつ病チェックリスト
- 元気がない
- 不注意なミスが増えた
- 夜起きて昼間寝ている(昼夜逆転)
- 不眠(過度の睡眠)
- 口数が少ない
- イライラしている
- 怠けているように見える
- アルコールや喫煙・薬物の乱用
- 仕事が遅くなった(テストの点数が著しくさがった)
- 仕事でのミスが増えた(勉強宿題ができない)
- 付き合いが悪くなった
- 学校に遅刻する。学校を休みがちになった
- 食べものの好みが変わった
- 異常に食べ過ぎる(過食)
- 食欲を抑えられない(過食)
- 睡眠障害があるようだ
- 死について話すようになった
鬱になると注意力に関わる物質ノルアドレナリンが減るといわれています。もともと几帳面な性格でも「うっかり」が増えていきます。高齢の場合「認知症」となるところですが若い子の場合は、1つの目安が「うっかりミスが増えた」ということなんだそうです。精神的な疲れというのは集中力や注意力に関連しています。カラダが疲れている心が疲れているという信号を送っている状態なのでとにかく休むことが薬となります。
見逃されてきた子供の鬱病「小児うつ病」
何事にも意欲が持てない外出したくない・やる気がない・学校に 行きたくない・夜は、元気なのに朝になると気分が沈む(浮き沈みがはげしい・・)前日は、学校に行くと高いテンションなのに朝になると体調が悪い学校に行く気分にならないと言い始める・学校に行かなければいけないのに行けない自分にたいして自責の念や重責感がのしかかります。親にとって、「良い子」ほどに環境に適応できない自分自身に苦しめられます。「こんなはずではなかったしっかりやらないといけない」というプレッシャーだけが空回りします。不登校には、性格・気質・いじめなどが複雑に影響します。
学校に通えない子供の気持ちは、いつも揺れています。「早く学校に行きたい」と思う反面「もう少し家で休んでいたい」 「学校に行きたい」でも「学校に行く自信がない」 「親に助けて欲しい」でも「甘えたくない」親も病院に連れて行けばなんとかなる薬を飲ませればなんとかなるという安易な考えでは快方に向かいません。
噛んで食べる、美味しく食べるのが改善の第一歩
管理栄養士の講演で興味深い話が出ました。テーマは、ファーストフードを食べると鬱や不登校になりやすいというもの。メンタルに問題を抱える人の多くは「ごはんを食べない」「噛みごたえのないものを食べている」のだそうです。言い換えると鬱病の人で3食きっちり食べている人はいないそうです。
私にも思い当たることがありました。朝食は、コンビニの菓子パン、レトルトやインスタント(カップラーメン・カップヌードル)もカラダには良くないとわかっていながら忙しくて利用していました。今考えると食事を疎かにしていました。毎日毎食のことなので3食とも栄養バランスを整えるのは、難しい話です。時々インスタントやレトルトを利用することは問題ありません。しかし毎日簡単な食事が当たり前になっていくと「パンだけで良いか」と思ってしまうし野菜・果物など健康的なものを食べたい感覚が薄れてきます。噛むことでセロトニンが活性化します。鬱病は、セロトニンが下がっている病気。噛まない食生活を続けているとうつになりやすいというのもうなづける話です。コンビニのパン・・私も子供もおやつや食事代わりによく食べていますが、顎を使って噛まないと脳も活性化しません。脳に刺激が伝わらないので鬱にもメンタルにも良くないようです。
ふわふわパンより噛みごたえのあるベーグルを選ぶ
ふわふわのパンを選ぶより歯ごたえがあり噛みごたえのあるベーグルを選ぶといいそうです。ベーグルは、東欧系のユダヤ人が食べているパンでユダヤ人は頭がいい優秀だといわれているのもベーグルをよく噛んで食べているからかもしれません。マルクスもアインシュタインもショパンもマーラーもスティーヴン・スピルバーグもみんなユダヤ人。今こそユダヤ式学習法
劣等感を抱えやすく心理的不適応を起こしやすい女子
女性(女子)は、容姿の劣等感を抱えやすく心理的不適応を起こしやすいといわれています。周囲からどんなに美人で痩せていると羨望の眼差しを向けられている人でも誰でも何かしらのコンプレックスがあります。容姿だけでなく貧乏だとか親から虐待を受けているあるいは性格の短所や声・体臭・病気など誰でも1つくらいは持っています。逆に短所や欠点をプラスのエネルギーに変えて成功している人も少なくありません。しかし思春期は、劣等感に支配されやすくネガティブな側面は、人間関係や友人関係に影響をおよぼします。
女子に多いネット依存やSNSうつ
最近よく聞かれるのがネット依存症やSNSうつ。スマホやIPhoneは、もはや中高生の必須アイテム。だから誰がネット依存になってもおかしくありません。男子より女子は、1.5倍も依存しやすいといわれています。朝起きてから寝るまで着替えること無く何時間もネットを閲覧したりゲームを延々と続けてしまう・・不登校の子は、家で過ごす時間が多いのでネット依存にハマりやすい状況で趣味が少ない友人が少ない子ほど依存症になりやすいといわれています。しかし性格的に問題がなくてもいいね!が少ないフォロワーが増えないのは、人気のバロメーター。
自分自身の書き込みの「いいね」の数が自分を図るものさしになっているのです。子供たちは、SNSに執着することに多大なストレスを受けている自覚はありません。大人はスマホやIPhoneの使用用途がゲーム・音楽・ネット閲覧に対し子供たちはSNSが基準でフォロワー数が伸びないと気分が落ちこんでしまう子が少なくないためいかにして「いいね!」を増やすかに躍起になってしまうのです。
親世代(1980年代〜1990年代)は、アナログな時代です。だから失敗しても成功しても変わらずにいてくれる仲間や友達に価値があると考えます。何でも相談できる友人は、数人いれば十分なのです。でも2000年以降に産まれた子世代は、数人の本当の友達より1000人の「いいね」をくれた人たちに価値があると考えてしまうようなのです。SNSは、虚勢を張り(自分の弱いところを隠し外見だけ威勢があるふりをすること)かまってちゃんであることに本人たちは気付いていないのでしょうね。ソーシャルネットワーク(Twitter Line Instagram)のつながりは疲れると思いながら他人の幸せをうらやましがり自慢をしたがる現在の子供たち・・気付かないうちにSNS鬱になっているのかもしれません。
もしかして「うつ病?」自己チェック
朝になると登校できない・・夜は、元気で「明日は学校に行く」と言っているのに朝起き上がれない「学校に行かない」「頭が痛い」「お腹がいたい」と言い出します。
不登校と「うつ」は、近いところにあります。最近よく聞く「現代型うつ(新型うつ)」が原因で学校に行けない子どもも増えており学校に行けないのは「自分が悪い」「自分のせいだ」と自分を責めて落ち込んだりくよくよします。
現代型うつ(新型うつ)は「自分のせいじゃない」「他人が悪い」「親が悪い」「周囲が悪い」「社会が悪い」「担任の先生が悪い」[顧問の先生が悪い」「学校が悪い」と他人に対して攻撃的になります。新型うつも現代うつも大人だけがかかる病気ではなく就学前の子供や小学校高学年の子ども中学生も高校生も男子も女子も誰がかかっても不思議ではない病気です。
子どもが不登校だったころ、もしかして親も子どもも、新型うつだったのでは無いか?と思うことがあります。診断はしていませんが症状だけ見ると当てはまるからです。意欲がわかない、物事に興味がない、突然過呼吸を起こす、ヒステリックに怒鳴り散らす、親や兄弟に対してもピリピリイライラする、怒りっぽくなる、寝付きも寝起きも悪く不機嫌、学校に行こうとすると腹痛や頭痛を訴える、身体を動かしていないのに疲れやすい、ダラダラ寝てばかりいる・・このような症状です。
不登校が先で新型うつを発症したのか 新型うつが原因で不登校になったのか?分かりませんが、
うつチェック。あてはまる数が多いほどうつ状態が強いといえます。
- なかなか寝付けない朝早くに目が覚めるor 夜寝付けない
- 朝の気分が重く夕方元気になる
- やる気がでない部活に行く学校に行く宿題をするのが億劫頑張らないとできない
- ささいなことで家族と対立し怒りキレる
- できれば家にいたい外出したくない
- じっとしていられない・勉強に集中力できない
- 自分が悪いと思いこみ自分を責めてしまう
- 今まで楽しみにしていたテレビが面白くない
- 将来に対し悲観的
- ご飯がまずい
- ひどく眠い朝も昼も眠い
- 献立が決められない買い物が面倒
- 疲れやすいすぐ横になりたい
- 友人からの電話に出るのが嫌だ
- 頭痛や動機身体に気になる症状がある
- 勉強でミスが増えた
- 食欲にムラがあり甘いものをたくさん食べる
- 口数が減り表情が乏しくなった
- お化粧やオシャレが面倒
- 死んだ方がましと思う
日本では、外国(先進国)と比べて高い数値で子供がうつを発症します。10代の小学生・中学生・高校生がうつになるきっかけは、複雑で環境の変化による強いストレス・脳やカラダ・心のキャパオーバー・学校生活・いじめ・受験・部活
うつ病になりやすいタイプ
同じ音楽(曲)ばかり聞く・ドラマは撮りためて一気に見る・スマホ(SNS・電話・メール)をこまめにチェックする・ラインやメールにはすぐ返信する・運動をする習慣がない・神経質・頑固・臨機応変がきかない・完璧主義・理想主義・人任せにできないタイプ・太っている・几帳面で真面目・言いたいことを言えずに我慢してしまう・辛いものより甘いものが好き・義理人情に厚い・同じメニューばかり注文する・人に頼まれると断れない・普段からあまり怒らない・毎日同じ時間のバスや電車に乗る・感情表現が下手・他人の評価が気になる。Line Twitter InstagramがきっかけのSNS鬱も現代ならではの病と言えそうです。
SNSが生活の軸、Line Twitter Instagramが原因のうつも
写真で世界と繋がるインスタグラム(Instagram)、2014年〜2015年とくらべて2016年の利用者が倍増しておpりtwitterよりインスタグラム(Instagram)の利用者は増える一方です。とくに女子の利用者は、倍増。料理を選ぶときの基準は、美味しそうかどうかよりインスタグラム(Instagram)で写真映えするかどうかが重要。写真写りが良さそうなメニューを選ぶようです。運ばれてきた料理はすぐには食べません。まずは写真撮影。写真は、加工やコラージュしてあげて美味しいかどうかよりSNSで「いいね!してもらうのが目的。セルフィー写真もガーリーやビンテージ・レトロなセピア調に加工してまるで雑誌のような仕上がりになります。
最近は田舎の高校生でもスマホからiPhoneを持っているし学生も親世代もLine連絡がほとんどです。すべての生活の中心がLine・Instagram・Twitterでイジメや鬱の原因になりやすい状況が多いのです。
親世代には謎のハッシュタグ
- フォローを増やしたい時のハッシュタグ、#follow
- いいね!をしてくれたらいいね!をするという意味のハッシュタグ、#like4like
- いいねをして欲しいときにつけるハッシュタグ、#tagsforlikes
- こちらは、like4likeの略でいいねをしてくれたらいいねを返すという意味のハッシュタグ、#l4l
- フォローしてくれたらフォローするよという意味のハッシュタグ、#follow4follow
- follow4followを略したフォローしてくれたらフォローするよという意味のハッシュタグ、#f4f
いいね!やフォローの数が自分を測る物差しになっているのが問題です。
孤独を増幅させやすいSNS
孤独や不安を増幅させやすいSNS。Lineの既読無視や未読無視でノイローゼっぽくなる人もいるぐらいです。最初のきっかけは、些細なことなのに小児不安障害から、パニック発作が繰り返し起こすパニック障害・愛着がある人から離れることへの不安を感じる分離不安障害・社会不安障害・場面緘黙症・特定恐怖症・強迫性障害(OCD)・心的外傷後ストレス障害(PTSD)などにつながっていくのです。