留年後に国立大学に合格したRくん
高校1年生でRくんは、不登校になりました。家庭環境の変化が原因です。Rくんの高校では、出席数や赤点(欠点)の教科の数により留年が決まります。点数が足りなければ再試験(追試や課題提出)をへて合格することで、留年は免れますが欠席数の多いと単位が足りないので、取り返しがつきません。高校は出席日数の、2/3以上学校を休むと謹慎や病気など理由に関係なく留年となります。
高校では、テストの点数と評定と必要な単位数で留年が決まります。最低限授業だけ出席しておかないと進級できなくなります。中間や期末でテスト・授業態度や提出物、点数が足りないところは、課題提出や・補習授業・追試で補うことが出来ます。中学校は義務教育なので別室や保健室登校でも授業に参加したことになりますが、高校での不登校の子には優遇措置がなく、むしろ厳しくなります。
親が変われば子どもも変わる
欠点(赤点)は無いものの出席日数が足らずRくん本人は留年しても高校を卒業し大学受験を希望していました。お母さんは、留年は、世間に対して恥かしいという考えを持っていましたが欠席日数が多く単位が不足し留年が決まりました。
学校に行き渋り(登校拒否)で留年が決まったRくんは、下の学年と同じ1年生をスタートさせました。前年度は、昼夜逆転しており深夜から明け方までゲームをやり続けたR君は、遅刻・早退・欠席をしないように頑張りました。
母親は、自分の見栄やプライドを捨てでがむしゃらにがんばる子どもを応援することにしました。授業は、1学年下の子と一緒でしたが塾や通信教育でめきめき学力をつけていき無事国立大学に合格しました。
親の価値観を押し付けないで
母親は、見栄やプライドを捨てたことで子どもが変わりはじめと話してくださいました。子どもを盾になって守るべき存在は親だけです。世間に対しての見栄や自分自身のコンプレックスを子どもにぶつけるべきではないと思いました。留年が劣等感となり引きこもる子もいますが母親が開き直ったことで新しい道が開けたのかもしれません。
カラダにあらわれる症状、不登校の子どもとの向き合い方
思春期の子供は、何を考えているかわからないところがあります。私自身どのように子どもと接したら良いのか悩みました。女の子のときは、中学生になると自意識が芽生えてくるので見た目や髪型に異常に執着しているように思えました。また学級や学校内の人間関係も複雑で同性だけに気をもみました。
男の子のときは、中学に入ったら暴力的で威圧的で「何を考えているの?」と腫れ物を扱うように接するしかなかったです。とくにうちは、シングルマザーで父親が不在だったためにかなり悩まされました。
心身ともに成長途中な思春期の子どもたち、さまざまな症状があらわれ学校に行けなくなります。以下は、症状が現れたから学校に行き渋るようになったのか不登校の時期にうちの子にあらわれた身体の特徴(症状)です。神経症や精神障害など見極めが大事です。
- 頭痛
- 腹痛
- 嘔吐
- 吐き気
- 下痢
- 血尿
- チック
- めまい
- 過換気症候群
- 不眠
- 無気力
- 焦操感
- 集中力の低下
- イライラ
- 気分の落ち込み
- 暴言をはく
- 夜尿
- 指しゃぶり
- 甘噛
学校に行けない子どもとどう向き合うか?
思春期というだけで難しいお年ごろなのに学校に行けない子どもとの向き合い方で有効なことは、子どもと親のカウンセリングです。同時面接や並行面接を行いこじれた糸をほぐす作業が必要です。
子どもに親の価値観を押し付けない
子どもが来られない場合、親だけでもカウンセリングを受けます。子どもたちにあわせてフリースクールや適応指導教室などを利用しながら登校の道筋をたてていきましょう。このときカウンセリングの先生や担任・ママ友からは、気長に見守りましょうといわれても毎日学校にも通わない子どもが家にいることでついつい苛だち思春期の子どもにむかって「学校に行けないと社会人として通用できなくなる」「将来仕事が見つからない」「これからどうするつもり」といった言葉をかけてしまいます。
親世代は、学歴重視で「勝ち組」「負け組」という言葉があり出身高校や出身大学・就職先や結婚相手にも階層がありました。
だから自分の子どもがダブル(留年)や不登校はありえないという考えでいるし強い劣等感となります。子どもが葛藤しながら苦しんでいるより親の感情が先立ちます。子どもが優秀だったり高学歴だと親は自慢できるし鼻が高いのに子どものデキが悪いと自分の価値まで下がってしまう感覚です。とくに母親は結婚相手や子どもで自分の階層が左右されるところが大きいです。言い方や接し方で子どもを知らず知らずに追い詰めてしまうのは、母親なのかも?と思わずにいられません。
親は、子どもに自分の価値観を押し付けない事が大切です。