中一ギャップは小中の連携が重要

中一ギャップが原因?中学校に入学後不登校になる子どもたち

 

中1ギャップをご存じでしょうか?小学6年生から中学1年生になったとき新しい環境や学習や生活の変化になじめないことをいいます。

 


 

勉強面の大きな変化

 

勉強面での大きな違いは中学になると英語の授業が始まること教科担任制になること、中間テストや期末テスト、実力テストがあることです。

 

小学校までの学級担任制と大きくかわるだけでなく思春期という難しい時期が重なりため複合的な要因で不登校児童が急増します。

 

学年別不登校生徒数

 

生活面の大きな変化

 

生活面や人間関係でも大きな変化があるのが中学生です。小学校のときは無かった部活が始まり部活動ではタテ関係がスタートします。朝練や半強制的な自主練もはじまるので、中学生活に慣れる前にカラダには疲れが溜まるため部活内で対人関係のつまづき・イジメ問題が生じることも少なくありません。

 

 

小学校中学校が連携をして中1ギャップ解消プログラムをすすめているようです。

 

小学校のうちに理解しておくと良いこと。

 

  • 国語辞典を使える
  • 緩和辞典が使える
  • 小学校で習う漢字が8割〜9割書けること
  • ローマ字の読み書きができる
  • ことわざの暗証
  • 作文を書く力
  • メモを取る速さと正確さ
  • 古典文学に興味を持つ
  • 歴史に興味を持つ
  • 加減乗除の理解
  • 割合の理解
  • 単位を理解している
  • 図形を理解している
  • 時間や距離の計算ができる
  • 日本の47都道府県の位置を理解している
  • 世界地図を見たときそれぞれの位置関係を理解している
  • 憲法に興味を持つ
  • 1日1時間の家庭学習週間

 

北海道の位置しか分からないや・・あ、でもコロナのせいで知事の名前は知らんまに覚えたわ・・

 


 

中学生の保護者が理解しておきたいこと

 

不登校になりやすい中1ギャップを解消するため、中学教師が小学校で「出前授業」を行ったり、小学生と中学生が合同で行事を開催するなどの試みを行っています。小1プロブレムに関して保育園の子が小学校の校舎で数時間「小学校で勉強すること」を体験する時間がもうけられていますし、小6の子は1日体験入学のほか子ども会を通じて共通の地域行事をおこなっています。

 

うちの子の学校でも生活や学習の変化に適応できないと問題になっている小1プロブレムと中1ギャップを減らすため保育園←→小学校、小学校←→中学校の連携しているようですよ。

 

案外と保護者には「中1ギャップ」というコトバは浸透していないんですよね。

 

中学生活を理解する

  1. 英語の授業がはじまる
  2. 担任の先生が、教科担任制になる
  3. 中間テストがある
  4. 期末テストがある
  5. テストの平均点や順位が明確になる
  6. 学力の差が明確になる
  7. 教科によって授業の進め方が違うため慣れるまでが大変
  8. 教科によって宿題の出され方が違う
  9. 教科によってノートの使い方が違う
  10. 部活動によっては怖い顧問や厳しい先輩がいる
  11. 部活動の縦社会になじむのが大変
  12. 部活動の朝練や朝マラソンが負担になっている
  13. 疲れがたまりやすくなる・・

 
 

 

 

休みがちになり不登校のきっかけとなることも多いため小学校と中学校の教職員が連携し不安感を抱えないようにしなければいけない時期となります。

 

 

もともコミニケーションが苦手な生徒が小学校時の友人や教師の支えを失う「喪失不安増大型」で学校に通えなくなるタイプと、小学校では、リーダー格で活躍していた生徒が中学校で居場所を失ってしまう「自己発揮機会喪失ストレス蓄積型」の2つのタイプがあります。中学に入学したときに環境(学習・生活・人間関係)になじめないのが不登校やいじめ問題などにつながっていきます

 

小1プロブレムと中1ギャップと高1クライシス

 

小1プロブレム中1ギャップと同じように高1クライシスというのが、あります。受験を乗り越えて希望の高校に合格できたのに厳しい授業や部活動についていけない・・軽度の発達障害等も含め、集団生活にとけ込むことができない・・といった問題や宿題再試験の重圧に挫折し中途退学や不登校をおこすものです。
不登校が増える中学1年、中1ギャップを解消するために小学校高学年になると英語・体育・社会・理科などの科目を担任以外が教える教科担任制を用いることもあります。中学校の教員が小学校に行き授業を行うなど小中連携した取り組みが不可欠となります。入学前に保護者とともに部活体験や授業体験を行ったり中学校の先輩が中学校に関する説明をします。

 

中一ギャップは、不登校だけでなくクラス内でのいじめなどとなり表面化することもあります。名付けたのは、新潟県教育委員会だそうです。

 

不登校になりやすいのは??

 

  1. 自分から友達にかかわることが苦手
  2. 自分から先生にかかわることが苦手
  3. 場にふさわしい言動かどうか判断するのが苦手
  4. 周囲の子のかかわりで配慮が足りない
  5. 進学後ほめられる機会が減った
  6. 欲求不満への耐性がみについていない
  7. 論理的抽象的思考が必要な学習が苦手
  8. クラス学年を超えた居場所や人間関係がない
  9. 理由を問わず欠席遅刻早退が多い

 

小学校では、担任の先生が、すべての授業を見てくれて休憩時間や放課後に担任と密接につながっていたものの中学校では教科担任制そのため先生に質問をする時間がない・・学習のつまづきが不登校につながると仮定し幼稚園保育園小学校中学校一貫教育プロジェクトをすすめることで中1ギャップを解消しようという試みをはじめたところ効果があらわれたといいます。

 

また学習面では、小学校を卒業したとき春休みの宿題を出すことで中学校へ通う自覚を持たせる試みも効果があるようです。文部科学省の全国調査では、不登校の中1は小6のおよそ3倍。いじめは、小学校の倍の件数になります。中学校では、部活動もはじまり上級生との関係も複雑になります。

 

発達の偏りが気になる